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籠と作り手

秋田県三種町にある、天然の木の皮を用いた籠バッグ工房です。

籠作家 ― 及位 専蔵(のぞき せんぞう)

1950年、三種町(当時 鵜川村)生まれ。趣味はスキー、そしてカメラ。 今も山に魅了され続けている。地元の団体職員として40年勤務ののち 籠バッグに出会い、現在に至る。

工房の籠

創作活動のはじまり

退職後の活動で、グリーンツーリズムの団体の立ち上げに関わる。 県内の事例を視察中に田沢湖畔で、同じような籠バッグを手作り体験させる 工房に出会う。しかし、その時には特に関心も無かった。 数年後、その日の光景がふと頭の中で浮かび、作ってみたい!と強く思うようになる。 創作活動をはじめたのは62歳の時。

材料を求めて

籠バッグの材料は主に「くるみ」や「山ぶどう」の木の皮。 春に目覚めて水分を吸い上げてきた瞬間が、一番質のいい材料となる。 成長しすぎるとひび割れてしまうため、わずか一週間くらいの期間しか 材料を集めるのに適さない。毎年、その質を見極めて木を切りだしてきては 皮と木材に分別する。皮は作品に、木材は冬の暖を取るのに活躍する。

設計図はいらない

籠バッグのデザインは、その時の木の皮の色から受けるインスピレーションを 大事にしている。木の皮の個性から発せられる魅力を受けて編み方を 組み合わせているため、一つとして同じものは生まれない。

文 たなかのりこ